都内某所、坂の上の古いアパート、一刻館に住む浪人生、五代は質の悪い住人達に悩まされていました。
「今日こそ出て行くーっ!」
しかしその時、戸口に現れたのはこんなボロアパートには不似合いな美女でした。なんと今日からここの管理人になる、と言うのです。彼女に一目惚れしてしまった五代君は出て行くのをやめ、少しでも彼女とお近づきになろうと誓うのでした。
原作は言わずとしれた、スピリッツに連載されていた同名の作品。恋愛ものの教科書みたいな作品です。常に憧れの女性にアタックを続ける五代というただ一つの事象を描きながら、単調にならず常に新鮮みを保ち続けるその技量はすばらしいものがあります。
ちなみにアニメ化されためぞん一刻にはテレビ版と劇場作品二つ、OVA一つがあります。劇場作品の一つは総集編みたいなものだったと思いましたが、もう一つは『ボーイ・ミーツ・ガール』と同時上映で五代君と響子さんの結婚前夜、八神さん襲来の話でした。アダルトな絵で最初は違和感がありましたが、終ってみると話によく合った良いデザインだったな、と思います。映画としても面白いものでした。
テレビ版は原作に忠実な作りで好感が持てるものでした。原作になかったエピソードもいくつか付け加えられてテレビ版ならではの良さをかもし出していたと思います。私は昔の写真にも四谷さんそっくりの人が映っていたという恐ろしい話が印象に残っています。
余談ですが私はこの作品のオープニングとエンディングの曲でピカソと村下孝蔵、ギルバート・オサリバンを知りました。なかなか良い曲を使うことでも印象に残っています。
人の山田様が見てる
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